第17章 表情に宿る想い、全国規模の騒ぎ
変わらないいつも通りの日常を過ごしていた。
---------すっかりあのことなんて忘れていた。
仕事が終わり、ぐーっと背筋を伸ばす。
ふっ、と力が抜けていすの背もたれにうなだれる。
時刻は18:00過ぎ。
生徒たちも帰り、学校には教師だけ。
ブー、ブー
スマホが鳴っている。
電話かな?と思ったら大量の通知だった。
「な、なに!?」
相「どうした?」
「あ、いや…すみません通知が凄くて…なにかな、って」
するとマイクが急に大声で叫んだ。
マ「ちょぉおおおおっっっっっと!!!!これァどーーいうこったぁぁああああ!?!?!?」
全員の目がマイクに向かう。
マ「……ど、ど、どーしたんだこれ。SNS、大変なことになってんぞ」
ほら、とスマホの画面を見せられた。
そこには、ウワバミのところへ挨拶しに行った時に急遽受けたモデル。
その写真がどうやら今日の18:00に解禁だったそうだ。
『独占!初モデル!美しすぎる新人ヒーローの魅力!!』とタイトルが付けられている。
マ「見ろよこれ!コメント欄、“天使か?” “癒しの女神” “どこの事務所のモデルですか?”だらけだぞ!」
ミ「…ちょっと、これ、本当に?」
「…はい、少しだけ手伝って欲しいと言われ…」
ミ「少しだけってレベルじゃないじゃないの〜!見てよこの角度、完璧!脚線美が女優クラスじゃない!」
マ「おいおいおい〜!全国民が癒されてんじゃねぇか!?」
「や、やめてくださいってば…!」
頬がかぁっと熱くなる。
そこへ、相澤が重い声で言った。
相「…あの衣装、必要だったのか?」
「えっと…、あれは用意してくださったもので…」
相「そうか」
それ以上、何も言わなかったが、黒い前髪の奥の目が少しだけ険しい。
ミ「あら?もしかして嫉妬してる?」
相「してねぇよ」
その即答に、周囲の教師たちが小さく笑う。