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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第19章 危ない一歩…


凜桜の胸の中で、罪悪感にも似た感情と安堵感が広がっていく。瀬乃に選んでもらえた…傍にいてくれるその温もりと、本当に欲しい人は別にいるという事実。それでも瀬乃は凜桜の心には自分はまだ浅い存在でしかないことを…住吉への恋心を胸に秘めたままの凜桜を責める事はしなかった。

ただ、今夜だけは…凜桜の唇に痕を残していく様に確かに…静かに…唇を合わせていく。

舌を入れる事は一切ない…ただ、いつでも入り込めそうなくらいの深さに向かっていた。

「住吉さんが何も言わないなら…」
「え…」
「すんなりと出してくれるのなら…」
「…ッ」

瀬乃の声は低く落ち着いていた。横に座り、引き寄せる様に背中に手を回しているものの、逃げ道は用意しているかの様に囲い込みはしていない…だけど確かに二人の距離は近かった。

「…俺、手出してもいいですよね?」
「…ッ」

その言葉に胸の奥が強く打たれたような気がした。強引さは一切ない。

「帰さなくてもいいって思ってもいいって…さっきも言って。その後で俺のキス拒まなかったのはイエスと取るけど?」
「…ッ…」
「…凜桜」

小さく名前を呼ぶ。その瞬間に凜桜の脳裏にはっきりと浮かんだのは住吉の顔だった。ただ、それでも上司としての人…恋愛対象にしてはいけない人……

叶わぬ恋の相手…

凜桜は目を伏せたまま小さく息を吐いた。拒まなかった。…拒めなかったのかも知れない…でも、理由はどうであれ、それが答えだった。

瀬乃はゆっくりと抱き寄せていく…まだ缶に半分ほど残っているであろうアルコールもテーブルに置かれたまま、手を引いてベッドに連れていく。
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