第20章 「君の心をさらったその日から**」
「でも、どうして須和さんなんですか?」
私の問いに、硝子さんは淡々と続けた。
「今や、植物と人体の融合に関しては、世界でも第一人者。彼の知見を合わせれば……何かしら、見えてくるものがあるかもしれない」
先生は少し口を尖らせながら、
「僕、あいつきらーい。チヤホヤされすぎ。なんかムカつく」
「あと、僕の方がイケメンだから!」
「……子供か、お前は」
硝子さんが即座に突っ込む。
私もつい、苦笑してしまった。
……この人、なんでいつも張り合おうとするんだろ。
「ま、硝子が決めたならいいけど。ノーベル賞候補がどれだけ役立つか見ものだね」
そう言って、先生がソファから立ち上がった。
「伊地知たちも動いてるし、まずは進展待ちってとこか」
「、そろそろ行こ」
私も立ち上がり、硝子さんに軽く頭を下げる。
そのとき――
ポケットの中で、スマホが震えた。
画面に表示されたのは、見知らぬ番号。
(……誰だろ?)
廊下に出て、通話ボタンを押した。
「はい。です――……えっ」
耳に届いた声に、私は思わず目を見開いた。