第2章 〈天竜人編┃10話完結〉子供時代
〈第1章 ┃02/10話〉【02 天竜人】1/2P
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やたらと不自由で屈辱的だけど、愛情をみんなからたっぷりもらった赤子時代を悠々自適な感じで過ごした。
少し成長して、ようやく自分で好きに動き回れるようになった頃に初めて知った現実。
その日は───『複数の家族でお茶会をする』と言うちょっとした催しに我が家も家族五人で参加することになっていた。
各々の専属の使用人だけを数名連れて、開催場所になっている邸宅に出かけて行く。私にとっては、他の貴族や兄達以外の年の近い子供に会うのは初めてのことだったので、緊張しながらも高鳴る気持ちがあったのを覚えている。
なのに───────
「もっともっと頑丈で、体力のある奴隷が欲しいのだけれども、海賊上がりの若い男でも中々難しいのが悩みアマスよ……」
「すごく分かることでアマス~!ではシャボンティで来週にあるオークションに、御一緒しませんアマスか?」
「先日、やっとやーっと人魚が手に入ったえ」
「それは良かった。うちにいる人魚は──」
(え?え?え?……なにを…なにを、話しているの、この大人達は……)
大人達がにこやかに話している内容が理解できない私は、胸に吐き気と嫌なものが込み上げてきてしまう。だからその話は『聞きたくない』と、少し離れた所にあった大きな木を背にしてうつむく。
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ふいに足元に映った陰。それに『誰か来た』と顔を上げると、そこには私や兄と同じくらいの年の少年と少女が数人いて、彼らはなぜか私を囲んでいる。