第1章 悪霊がいっぱい!?
全員が真砂子へと目線を向けた。
彼女は最初から『霊はいない』と言っていたが、ポルターガイストが起きすぎたせいでその能力を疑われていた。
「ならば原因は人間だ。たいていはローティーンの子ども……霊感の強い女性の場合もある。極端にストレスがたまった者が無意識でやるんだ。無意識の底流にあるのは……」
オネガイ コッチヲ見テ
コッチヲ フリムイテ……
「……だから犯人である人物がポルターガイストの標的になることが多い。ケガをすれば同情してもらえる。かまってもらえるという無意識のせいだ。ふつうの家なら住人の中に犯人がいる。しかし……ここには住人はいない。では、この中でポルターガイストによって注目をあびた者は?該当するのは黒田さんと……麻衣と結衣だけになる」
「「あたしぃ!?」」
まさかのナルの言葉に、双子達の言葉が重なる。
「三人をくらべても断然あやしいのは黒田さんだ」
あれだけ手伝わされていて、協力までさせられていて疑われていたなんて。
結衣と麻衣は軽くショックを感じてしまっていた。
「ま、まさか疑われていたなんて……あれだけこき使っておいて……」
「さすがおまえらのボスだよ……」
可哀想にと法生は結衣の頭を撫でてやった。
「君は中学のころから霊感が強いので有名で、それで周囲の注目をあびる存在だった。君は旧校舎に悪霊がいるといっていた。だが……もし旧校舎には霊などいず、全ては地盤沈下のせいだたっとみんながわかってしまったら……?」
「権威の失墜……つまり信用をなくす、と」
「このままでは自分の立場がなくなる。黒田さんは猛烈な不安におそわれる。彼女の無意識に大きなプレッシャーがかかり……無意識は考える」
霊がいるはずだ
いなくてはならない
ポルターガイストが起こるはずだ
起こらなくてはならない
「そして……無意識はそれを行う……か」
「でも、テスト前とか学校が壊れないかって真剣に思うけどできないよ?」
「確かに。みんな思ってるのに出来ないよね。なんで?」
「……才能の問題だな。彼女は潜在的なサイキックだと思う」
「「サイキック?」」
「つまり超能力者」
結衣はギョッとした。
まさか超能力者なんてホントにいるとは思っていなかったから。