第1章 悪霊がいっぱい!?
「えらく早いじゃないか」
「そりゃもう!きのうのあれが気になって気になって。教えてよ早く早く!」
「気になってあまり寝れてないしさ!」
気まずい雰囲気で2人に近寄った双子は、取り敢えずと助手へと頭を下げた。
「……麻衣と結衣は口が堅いほうか」
「いうなといわればゼッタイいわない」
「軽率に言うことはゼッタイにない」
じっとナルは双子を見つめる。
何か考えているような、それか定めているかのような瞳。
暫くしてナルは彼女達から視線を逸らした。
「ちょっと待て。じきに全員がくる」
「全員……巫女さんたち?なんで?」
「全員呼んでどうするの?」
無駄な事は喋るつもりはないのだろう。
ナルは彼女達に背を向けて、無視なのかそれとも『喋るつもりは無い』ということなのか喋ることはなかった。
心の中で舌打ちをしながら結衣と麻衣は身体を反転させたが、そこには助手の姿。
気まずいが一応と麻衣と結衣は彼へと声をかけた。
「け、怪我はだいじょうぶですか?」
「もっ、もういいんですか?」
助手は何も言わない代わりに、彼女たちを睨みつけた。
(早く来て欲しい……みんな!とくにジョン!)
癒し枠であるジョンと、その他が早く来てくれることを結衣は願った。
数分後ぐらいだろうか。
ナルが呼んだ他のメンバー達がぞろぞろと旧校舎へと集まったが、そこには黒田の姿もあった。
取り敢えずと全員は旧校舎の中、実験室へと向かった。
「ちょっと!なんであの子がいるのよ」
「あー……ナルはね教室に戻れっていったんだけど、校長室のあれが何だったか教えるまでは……って」
「で、ここにいるんだよ」
綾子は黒田に良い印象を持っていない為か、彼女が居ることを酷く嫌がった。
「んで?今日はなにを見せてくれるって?またハジかくまえにやめといたほうがいいんじゃねえか?」
「実験の証人になってほしいだけです。麻衣、結衣、ジョン。きのうサインした紙が破れていないか確認してくれ」
「……了解」
「う、うん」
ふと後ろを向けば、助手がカメラをこちらに向けていた。
何故撮影しているのかと不思議に思いながらも、結衣は麻衣とジョンとともに確認をしていく。