第9章 忘れられた子どもたち
ぼーさんに対して双子で怒る。
すると子供たちがクスクスと笑っているのだが、また胸がざわつくので眉を寄せた。
違和感と胸のざわつき。
何でだろうと思いながら、ぼーさんとナルについて行く。
「ほんじゃ、ジョン。チビさんたちを頼むぞ」
「ハイ」
階段を上がる時、ジョンが扉のところで手を振っていた。
なんだが胸騒ぎがすると思いながらも、あたし達は二階へと上がっていく。
一つ一つの教室をぼーさんが封じていく。
何か変わったのかは分からないけれど、これで大丈夫かなと息を吐いた。
「よし。これでとりあえず二階の教室はオシマイ」
「ね、できたと思う?」
「分からん。どうも手応えがないな、なんの反応もねえし。結衣と麻衣はなんか感じないのか?」
「あたしたち、今起きてるもん」
「寝てなきゃなんも感じないよ」
「……ホンット、おまえらの能力ってのはややこしいな〜」
「あたしたちのせいじゃないもーん!」
「そうだそうだー!」
安定した能力があるならあたし達も苦労はしない。
ノーコンと言われたり、ややこしい能力とか言われたり、こちらの気持ちも考えてもらいたいものだ。
「頼むぜ。なんとか頑張ってくれよ、おまえらしか霊視の能力ねえんだからさー」
その言葉にあたしと麻衣は顔を見合わせて、歩いていた足を止めた。
「どうした?」
「……あたし達、今までどうやって除霊してたわけ?」
「は?」
「ハンディつきのあたしと結衣とナルとぼーさんとジョンで、どうやってやってきたのか凄く不思議じゃない?あたしと結衣以外見えなんだよね?」
「だからおまえらが」
「あたしと麻衣は寝ぼけてないとダメなんだよ?ねえ、なんか変じゃない?いつもこんな霊能者のやりくりに、今まで苦労してたっけ?」
あたしと麻衣の言葉にぼーさんとナルは眉を寄せる。
「……確かにそうだな。いつもどうしてたんだろう」
違和感がある。
何か大事なことを忘れていたような……そう思っていれば沈黙が流れた。
全員が何か違和感を覚えている。
この違和感が何なのか分からないが、なにかおかしい。
「戻ろう……ジョンが気になる」
慌ててあたし達は一階へと繋がる階段へと向かう。
階段を降りていくと、扉の向こうオレンジ色の明かりが見えた。