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ハツコイソウ【ゴーストハント/滝川法生】

第9章 忘れられた子どもたち


安原さんの言葉にあたしと麻衣は首を傾げる。


「学校関係者が学校以外の場所で死んだとして、どうしてその霊が学校に出るのかなって。よく事故の現場に地縛霊がいるというでしょ?でも学校は現場じゃないよね」

「そう……だけど」

「な、なんでだろうねぇ……」


麻衣と揃って助けを求めるように綾子を見る。
こういう時は霊能者の方が詳しいだろう。


「……人が死ぬと霊になるわよね。普通はあの世に行くわけだけど、心残りがあるとか自分が死んだことを分かっていなかったりすると、行くことが出来ないわけ。そういうこの世に残ってフラフラしてる霊を浮遊霊っていうのね。心残りある霊はそれがある場所へ行くし、死んだことを分かっていないと家へと帰ろうとしたりとかね」


綾子の説明にあたしと麻衣と安原さんは『ふんふん』と言いながら静かに聞く。
こういう時綾子は詳しく丁寧に教えてくれるから凄く助かる。


「ところが生きてる人には霊が見えないでしょ?家に帰っても家族に無視される。それが辛いからまた場所を移動する。通い慣れた学校とか思い出の場所とかね。最初からこだわりがあって一つの場所を離れられない霊もいるけど、そういう事を繰り返しているうちに、だんだん動けなくなってしまって──地縛霊のできあがり」

「「……へええ〜〜」」


流石巫女で霊能者。
詳しいなと思いながら拍手をしたい気分でいると、ぼーさんが横槍を入れた。


「そういう考え方をする連中もいる、と」

「ちょっと、なによそれ」

「世の中には色んな意見があるってこと。なあ、ジョン」

「さいですね」


ぼーさんとジョンの言葉に、綾子はムッとしている。


「何処が間違ってるっていうのよ」

「間違ってるというわけやおまへんです。ただ霊のことはようわかっていないので……色んな意見があってどれが正しいのかはっきりせえへんのです」

「じゃあ、他の考え方もあるの?」


色んな人の意見があるということは、恐らくぼーさんとジョンは綾子とは違う意見なのだろう。


「おますね。地縛霊とか浮遊霊、あるいは背後霊とか守護霊とか。そういうのは割合に日本に特徴の分類で、あまり欧米ではいいません」

「へえ……」

「幽霊の目撃談にしても欧米と日本では随分違いますし、日本の幽霊な祟りとか悪さするのが多いですね」

「うん。幽霊だもん」
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