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ハツコイソウ【ゴーストハント/滝川法生】

第7章 血ぬられた迷宮


嫌な夢なら二人揃って見た。
だが今回の事件に関係していないような気がしている。


「そう……じゃあ、そんなに危険ではないかもしれませんわね」

「なあに?仲良さそうじゃない」


シャワーを浴びていた綾子が微笑ましそうにしながらも、シャワー室から出てきた。


「えっへへー」

「そうでしょ、そうでしょ」

「ご冗談でしょ。あたくし、こんな方々と馴れ合ったりいたしませんわ」

「ま、真砂子〜〜?」

「こんなヤツだとう〜〜?」

「こんなヤツってなんだ、こんなヤツって〜〜?」


酷い言いように双子は真砂子に近寄る。
だが真砂子は平然とした表情であった。


「ま、そんな下品な言葉つかってませんわ」

「こんなで悪かったわね!」

「悪かったわね!」

「悪いなんて申してませんでしょ」

「かっわくない性格!」

「可愛いのは顔だけじゃん!」

「お褒めいただいて光栄ですわ。それに性格は悪くてもそのぶん容姿と才能に恵まれていますので」

「なんでそんなにあたしを嫌うわけ!?」

「麻衣ならまだしも、なんであたしまで嫌うわけ!?」

「結衣!?」

「ご自分の胸に手をあててごらんなさいませ」

「「そんなんでわかるか!」」

「あら、頭もご不自由ですのね」

「『も』ってなんだ、もってーっ!!」


ギャーギャーと騒ぐ双子を無視して真砂子はベッドに入り込んでしまった。
そんな三人を見ながら綾子は面白いものを見るような目をしながら自分のベッドに座る。


「あんたたち、いつの間にか仲良くなったわねぇ」

「……仲いい?」

「これで……?」

「いいじゃない」



❈*❈*❈*❈*❈*❈*❈*❈*❈*❈

ー翌朝ー



結衣と麻衣、そして真砂子と綾子は朝食を得るために応接室へと向かっていた。
すると中から切羽詰まったような声が聞こえてきた。


「──本当に誰も鈴木さんを見てませんか?ねえ、誰も!?」


縋るように切羽詰まった声を出しているのは五十嵐。
そんな彼女を宥めるように安原とジョンがいて、結衣たちは首を傾げた。


「おはよう」

「おはよ。どうしたの?」

「おう。鈴木さんがいなくなったんだと」

「ええ?」

「鈴木さんが!?」
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