第4章 放課後の呪者
何故か分からないが、あたしもそうだと感じた。
あの女は鬼火の一つであり、すごく危険なものだとも感じてしまっている。
「うまく説明出来ないけど……もしかしたら、麻衣の言う通りあの女はナルを狙ってるのかも」
ナルは何か考え込む様子を見せていた。
なにを考えているのは分からないけれども、ナルが心配である。
またあの女が現れなければいいけど……と。
その日は早めに解散となった。
あたしと麻衣が帰る準備をしていると、ぼーさんが『結衣!』と名前を呼んだ。
「どーしたの?」
「麻衣のこと、頼むな。結構動揺しちまってるし、怖いもんみてそれがフラッシュバックしちまうかもしれねぇから」
「うん」
ぼーさんはやはり優しい。
麻衣を気にかけてくれる事に嬉しく思っていれば、ぼーさんがあたしの目を覗き込んだ。
「そういやぁ、結衣」
「んー?」
「なんであん時、嫌な感じがするって思ったんだ?会議室にあの女が出た時」
「……あー」
何故、言われてもあたしにも分からなかった。
ただ何か嫌な感じがするような、直感というものだろうか……そんな感じがしたのである。
「説明しにくいんだけどさ……なんか、直感でそう感じたっていう……」
「直感?」
「うん。何でかと言われたら分かんないけどね」
「ふうん……。ま、気ぃつけて帰れよ?なんなら送ってやろうか?」
「だいじょーぶ!二人で帰れるよ。ぼーさんこそ、気を付けてね」
すると、ぼーさんはとても優しい表情であたしの頭をぐしゃりと撫でてきた。
「あんがとよ」
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調査四日目。
あたしと麻衣は相変わらず、また会議室に二人っきりである。
他のメンバーは未だに来ておらず、ナルとリンさんだって来ていないのだ。
「みんな遅いなあ……」
「仕方ないよ。ぼーさん言ってたじゃん?除霊とかは体力使うからって、たぶん疲れてるんだよ」
「そうだけど……ああいうことがあった部屋に二人っきりていうのはさあ」
「まあ、不安だよね。昨日のことがあったばかりじゃ」
あたしは麻衣の頭を撫でた。
昨夜も麻衣は不安そうにしていたのと、女の顔がフラッシュバックしたのか怖そうにしていて一人になるのを嫌がっていた。