第4章 episode4
軽く触れるだけのキスをされた俺は、どうにも言い表せない感情でいっぱいになる。
その感情が、学生の頃を思い出させた。
俺はずっとを見てきたから知っている。
が相澤先生が好きだということを。
初めは爆豪のことが好きなのかと思っていたが、どうやら違っていた。
酔った勢い。
ただそれだけ。
俺だって本当はし返してやりたいし、このまま家に連れて帰ってやりたい。
でもきっとそれはをかえって傷つけるだけということもわかっている。
さっきのキスがなかったことのように、昔の話や仕事の話をしながら家まで送り届けた。
『色々…ありがとうございました』
「気にするな。早く中に入れ。」
『…おやすみなさい』
「おやすみ。」
見送るの背中
俺は柄にもなく近くのコンビニで酒を買い、飲みながら帰ることにした。
プシュッと情けない音を立てて飛び出す泡が、少し顔にかかる。
「情けねえのは俺か…?」
そう呟いて、服で泡を拭った。