第40章 未来編 ヒミツと秘密 ✢
“俺と一緒に……スペイン行こ?”
夢の大学に向かう電車の中で、二日前エッチの時に酒の勢いで言っちゃった言葉を思い出した。
ホントはね、言うつもりなんて無かったんだ。
マジメで優しい夢は絶対……
“YES”をくれないって解ってたから。
実際、夢からの返事はまだ無い。
俺が乗った電車は、くっつき合うカップルだらけだった。
変装用の伊達メガネ忘れたけど、誰も俺なんかガンチューにないご様子。
「(潔にメッセ送ったろ。)」
下を向いてスマホをポチポチしてないとダメなんじゃないかって、俺ですら思って…
いや…ただ誰かに、ちょっかいでも出したい気分だった。
“メリークリスマース!潔、いーかげんカノジョできた?
今シーズンのバロンドールは俺がもらうからね♪”
送信ボタンをタップした後でふと……
“あれ。なんか俺、ダサい?”って思った。
昨シーズンのバロンドール持ってった潔相手に
イキって宣言したのも……
チームメイトの奥さんとか恋人がしょっちゅう寮に遊びに来るのが
羨ましくなっちゃった気持ちも……
ワンチャン夢に妊娠してもらえばスペインまで連れてけるかな
なんて、クッソ生温い考えも。
この気持ちは……
ヒミツにしておくハズだったのにな───。
「(あ、潔からだ。)」
“蜂楽久しぶり、メリークリスマス!うっせ、俺はサッカーが恋人でいいんだよ!
お前は帰国してるんだろ?レ・アールとの練習試合で冴に聞いたよ。蜜浦さんによろしくな!”
冴ちゃん教えたんだ…。
“知るか”って、よく突っ返されなかったな。
“それと、バロンドールは今回も俺のだ!”