第40章 未来編 ヒミツと秘密 ✢
私は、優さんの背中に手を回してトントンした。
廻が出てる試合は、優さんと一緒に配信で全て観てきた。
その時、彼の小さい頃のエピソードなんかも沢山聞かせてくれたから……
大人になった廻を見た優さんがどんなに幸福な気持ちか、親になったことない私にだって伝わってくる。
「ありがとう……優、夢。」
優さんと私の上から、大きな体が包み込んでくる。
また一段、筋肉が厚くなった逞しさ。
また少し大人びた?って感じる、優しくて温かい声。
正直言うと、ずっと……こうしてたい。
「よーし!今夜はご馳走だ!!」
嬉し涙を拭った優さんが言うと、目を細めた自分の視界が狭まる。
体温が1℃上がったような感覚と…
頭の中に花がいっぱい咲いたみたいな幸せ。
「いえーい!!ご馳走ご馳走っ♪そうと決まれば買い出しじゃ!日本のスーパーお久だから楽ちみ♪」
鍛え抜かれたアスリートの体が離れていく。
優さんの車まで大きなスーツケースを転がして行こうと持ち手を掴むと、“自分で持つって♪”と上から手を重ねられた。
そんな小さなことにだってキュンとしてしまう。
何ヶ月も逢えなかった、世界で一番大切な人。
一日一日を、大切に過ごしたい。
「今日はビール飲んじゃおっかな!夢ちゃんも飲むでしょ?」
「じゃあ…いただきます!」
優さんには野菜とたんぱく質のヘルシーなおつまみを。
子供舌な恋人のために、何を作ろうか。
缶詰めのパイナップルは、パフェにでもしてあげようかな。