合同リレー作品集【鬼滅・呪術・ヒロアカ・WB 他】
第5章 お題小説 花モチーフの歌 + α
そう嬉々として私に告げる殊現様の顔は、本当に嬉しそうでした。
殊現様は時代が悪と定めた人物と、その家族を絶対に許しません。
全ての人間が清廉潔白であれと思っているわけではないでしょう。
しかし、罪と定められた悪を犯したのなら、それは絶対に許さないという強い意志を持っているのです。
私にはその良し悪しを図るような裁量はありませんでした。
だから、将軍から賜った名刀を腰に差し、その名誉ある斬首の話題が山田家では誰も声に出さないことだとしても、そんな彼の首に私は腕を回します。
「嬉しいです。殊現様。」
私がそう言って殊現様に抱きつくと、彼は子供のような顔で笑顔になるからです。
そうして私たちは祝言を迎えました。
祝言を迎えたその日の夜。
私たちは夫婦になるのです。
沢山の山田家の人間に囲まれての祝言は、とても賑やかで幸せな時間でした。
だけど今は新居で二人。
静かな部屋の中で、二人で白小袖に身を包み、布団の上でなぜか正座で、お互いに向き合っていました。
蝋燭の火はいつもと同じ大きさで、部屋は薄暗いはずなのに、私は自分の顔が真っ赤になっているのが、殊現様に見抜かれているようで、余計に鼓動が早くなっていました。