第11章 新入りさん入ります
結局なんの収穫もないまま放課後。
「すみません…」
「そんな急に見つかると思ってないから大丈夫だよ」
優しく励ましてくれる潔子先輩に連れられ、体育館へと足を運んでいた。
始まるミーティング。
再来週の練習試合、関東予選後に予定されている合同合宿。
坦々と読み上げられるスケジュール。
そして、いつもより落ち着いている武田先生の声が響いた。
「———で、来月になったら…。期末テストあるの、わかるよね」
「「「………」」」
「わかるよね?」
約4名の部員に向けられた武田先生の視線は、不安を孕みつつも冷え切っていた。
「———で、予想ついてるかもしれないけど、赤点で補修になる教科がある場合…遠征は無理だから」
「「「!!!」」」
振り下ろされた現実的な言葉に、龍先輩と夕先輩は走り出す。
「あかっ、赤点て!!何点ですかっ!!?」
「そっから!?」
あからさまに動揺している翔陽にいたっては、意味の分からないことを言い出していた。
「影山が息してません!!」
微動だにしていなかった影山は抜け殻に。
騒がしくなる体育館。
「あはは!!阿鼻叫喚!!」
蛍は何故かその様子を面白おかしく笑い飛ばしている。
「狼狽えるな!!!テストまでまだ時間はあるんだ…。このバカ4人で烏野のMAXを発揮できるか!?いやできない!!」
大地先輩が全員を落ち着かせるように声を張り上げた。
「嬉しいような悲しいような…」
褒めてるのかけなしているのわからない物言いに微妙な表情になっている龍先輩と夕先輩。
「やってやる…。全員で…、東京行ってやる…!」
「目ぇ座ってる!!」
「こわい!!」
本当に阿鼻叫喚だ…。