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【ハイキュー】幼馴染を応援しています

第10章 初めてのインターハイ予選





「…よし、これでいいかな」

烏野が試合する予定のコート付近にスペースを見つけて、応援幕を取り付ける。
第一試合は常波高校。
特段強豪、という話は聞かないけれど、油断は大敵だ。
烏野だって、実際の試合でどこまで通用するかはまだわかってないから。


「あれぇ~?鈴ちゃんじゃん」

軽薄な声につられて顔を上げると、そこにはあたしの苦手な及川さんが、青葉城西のメンバーと共に立っていた。

「げっ」
「そんな嫌そうな顔しなくてもよくない?及川さん傷ついちゃう~」
「おいキモ川、他行の女子に絡むな」
「ちょっと岩ちゃん!その呼び方ヤメテ!」

保護者ポジションの岩泉さんが及川さんを止めてくれている。
この人は安心できるんだよな。顔怖いけど。

「あ!!らっきょヘッド!!!…と」
「ぶっ」

下の階から元気な声が聞こえてきた。
翔陽だ。
ちょっと失礼じゃないか?
思わず吹き出しちゃったじゃないか。

「やっほー!トビオちゃん、チビちゃん。元気に変人コンビやってるー?」
「大魔王様っ…」

ターゲットを変えたのか、及川さんが下にいる飛雄と翔陽に声をかける。
こんな人でもやっぱり名セッターだから、一斉に注目を浴びている。

「あれっ、リベロがいるねぇ」
「なんかデカい奴も増えてんな…」

そうか、青城の人たちは夕先輩と旭先輩を知らないのか。

「がんばれぇー!」

「!おう」
「…なんであの人が隣にいるわけ?」
「あちゃー、鈴また絡まれてる…」

二階席から応援の声を上げると、力強い翔陽の返事と反対に、蛍の冷たい視線が突き刺さる。
…これあたし悪くないよね?
あとから来たのこの人たちなんですけど。

「鈴ちゃんも座ってみたら?及川さんのお隣、今なら空いてるよ~」
「結構です」
「いい加減殴ンぞクソ川…」

とりあえず、岩泉さんがいれば大丈夫そうだ。
この間の”アレ”だって、きっとこの人がいたら問答無用でフッ飛ばしてくれていたに違いない。

あたしは二階席の手すりをぎゅっと握りしめて、試合開始の合図を待つ。

ここからは何もできないけど、せめて一生懸命応援しよう。



「整列ーッ!」





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