第14章 1 Corinthians 13:4
「仲が良かったかは、ちゃんと調べてみないとわからないけどね。でも中学の同級生だったことは間違いない」
智に聞いてみたらわかるんだろうか。
まあ、そんなことはできないけど…
だって事件のこと調べてるって、言ってないから。
まだあんな状態なのに、今事件のことで心を揺さぶることは避けなきゃいけない。
もうちょっと元気になったら、伝えようと思っている。
その時に、本田翼さんとお姉さんのことも聞けたらいいなと思った。
「ありがとう、潤…智の無罪を信じてる人が他にも居る気がしてきた」
「居ると思うよ。この人だけじゃなく」
「ああ。俺、この人が調べてくれたこと、信じたい」
「そうだな…実はこの人の取材ノートを見せてもらったんだ」
「えっ」
「内容もメモしてきた。だから裏付けにこれから動くがいいか?」
「でも、潤…」
「大丈夫。本田翼さんが命を奪われたかもしれないってことは頭に入れて動くよ」
「もちろん。…間違ってなかったら金銭絡みだから、慎重にしないと…」
「何が出てくるか、わからないからね」
ふふっと笑うと、ノートパソコンからUSBを取り出した。
「だから、こんな古い方法で資料保存してんだよ」
「まあ。オンラインに保存してたらなにがあるかわからないもんな」
「俺も命が惜しいからね」
潤はUSBを握りしめると、なにかを決意したような顔をした。
その横顔が、智と重なって見えた。
「……大事にしてくれよ」
「え?」
「だから…潤の命、大事だから。無茶は絶対すんなよ?」