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花水木が咲く頃に ꕥヒロアカꕥ

第1章 𝔸𝕗𝕣𝕚𝕔𝕒𝕟 𝕔𝕠𝕣𝕟 𝕝𝕚𝕝𝕪




頷けばホークスは一息吸う、何故か緊張感が漂っていて自然と背筋が伸び力が入る。

「それはイキシアって花なんだってさ」


イキシア
聞いたことないなぁと思いながらも「ほえー」と感心そうに相槌を打つ


「店の人が教えてくれたんだけど
花言葉は"誇り高い"らしいよ」

ホークスは空中にプカプカ浮いた状態で、手すり越しの私は更に身を乗り出す

『ホークスにとって私は誇り高いってこと〜?』

からかうように言うと彼は「どうかな」と目を細め視線を逸らす
それから少し何か考えて急に真顔に変わる

「他にもあるけど……聞きたい?」

恥ずかしかったり怖い意味でもあるのかな
私は再び頷いただけだった


「他には"団結"、"君を離さない"…それから」

露を含んだ爽やかな風がくすぐるように背中をさする。ぞわりとして咄嗟に背を縮こめ、花束に顔を寄せる。

ふわりと甘くほのかな香りが鼻腔を擽り酔いそうになる

























「秘めた恋、なんだ」











心ともなく顔を上げ、目の前に浮かぶ彼を見つめる
まるで私達だけ時間が止まってるみたいに長いながい時が流れていく

『…っ』


声を出そうにも喉から出る前に全て消えていく。ホークスは斜め下に顔を俯かせ、眉を苦しそうに曲げて頬を薄っすら赤くしている。普段の彼からは想像できない表情に戸惑う

何か、何か、言わなきゃ
言わないと…









_____きっと、傷つく



「 ひかりちゃん」

柔らかい声が私の名前を呼ぶ

『…え…っと』

頭の中も胸奥の心の中も
全部全部ぜんぶぐちゃぐちゃだ

『…ッホークス』

ホークスの事なんて言えないくらいきっと私も酷い顔してる
嬉しいのに、悲しくて切なくて聞きたくない


「…聞きたくないって顔してる」

ホークスは弱々しく苦笑して再び目線を下に向ける


「でもごめん、もう待つのは止めることにしたんだよねオレ」















「オレ ひかりちゃんが好きだよ
親愛の意味じゃない
一人の女のコとして狂おしいほど好きなんだ」


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