• テキストサイズ

一期一会【鬼滅の刃 不死川実弥夢】

第10章 最終決戦…


無限城――。

無惨の猛攻は止まらない。

「まだ……夜は明けないの!?」

飛羽は荒い息を吐きながら、刀を握り直す。

「もう少しだァ!」

実弥が叫ぶ。

悲鳴嶼、伊黒、蜜璃、時透、しのぶも満身創痍。それでも誰一人、刀を下ろさなかった。

炭治郎が空を見上げる。

「……!」

微かな光が差し込んでいる。

「みんな……!」

「夜明けだ!」

その瞬間――。

無惨の表情が変わった。

「……太陽……!」

「逃がすかァ!!」

実弥が無惨へ斬り込む。

伊黒が触手を絡め取り、蜜璃が動きを封じる。

悲鳴嶼の鉄球が無惨を地面へ叩きつけ、時透が逃げ道を塞ぐ。

しのぶも必死に刀を振るった。

「ここから逃がしません!」

「飛羽!」

実弥が叫ぶ。

「分かってる!」

飛羽も無惨の前へ駆ける。

「酒の呼吸――!」

斬撃が無惨の身体を深く切り裂いた。

しかし無惨はなおも逃げようとする。

「邪魔をするなァァ!!」

「させるかァ!!」

実弥が飛び込み、無惨を押し留める。

そして――。

東の空から、眩い光が差し込んだ。

「――朝だ!」

炭治郎の声が響く。

次の瞬間。

陽光が無惨の身体を焼き始めた。

「ぐ……あああああ!!」

無惨が絶叫する。

「嫌だ……! 私は死なない……!」

それでも鬼の身体は、容赦なく崩れていく。

飛羽は刀を構えたまま、震える息を吐いた。

「……終わる……」

実弥が隣に立つ。

「あァ……もうすぐだァ」

無惨は最後まで逃げようともがく。

だが、柱たちは誰一人として離れない。

やがて――。

鬼舞辻無惨の身体が、朝日に完全に呑まれた。

「…………」

静寂。

長い長い夜が、ようやく終わった。

飛羽はその場に膝をつく。

「……終わった……?」

実弥が刀を収める。

「……あァ」

そして、飛羽の肩を支えた。

「よくやったァ」

飛羽は涙を浮かべながら笑う。

「……みんな、生きてる?」

その問いに、周囲から力のない笑い声が返ってきた。

――鬼殺隊は、ついに夜明けを迎えた。
/ 98ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp