第7章 刀鍛冶の里へ…
刀鍛冶の里へ辿り着いた飛羽は、里の者たちに温かく迎えられた。
「飛羽! よく帰ってきたな!」
「新しい刀の調整は任せてくれ!」
「遊郭で大変だったそうじゃないか!」
「みんな、ありがとう。今回もよろしくね!」
飛羽が笑っていると――。
「飛羽さん!」
小さな少年が駆け寄ってきた。
「小鉄!」
「お久しぶりです!」
「元気だった?」
「はい! あ、それより……見てほしいものがあります!」
小鉄に連れられ、森の奥へ向かう。
そこに立っていたのは、六本の腕を持つ巨大な絡繰人形――縁壱零式。
「懐かしいなぁ……」
飛羽は思わず笑った。
「飛羽さん、覚えてるんですか?」
「もちろん。あたしも昔、ここで稽古させてもらったからね」
飛羽は縁壱零式を見上げる。
「こいつには散々鍛えてもらったよ。動きが読めなくて、何度ぶっ飛ばされたことか……」
「そうなんです!」
小鉄が嬉しそうに頷く。
「縁壱零式は本当に凄いんですよ!」
「うん。あたしもお世話になった」
飛羽は人形へ手を伸ばす。
「久しぶり。また稽古してもらおうかな」
その時――。
「飛羽さん!」
炭治郎がやって来た。
「炭治郎!」
「飛羽さんも刀鍛冶の里に来てたんですね!」
「うん。刀の調整もあるしね」
炭治郎も縁壱零式を見上げる。
「これ……凄いですね」
「でしょ?」
飛羽が笑う。
「昔のあたしも、こいつにはかなり苦戦したんだよ」
小鉄が得意げに胸を張る。
「縁壱零式は、誰に対しても手加減しませんから!」
「……それは知ってる」
飛羽が苦笑した、その瞬間。
縁壱零式の六本の腕が、ゆっくりと動き始めた。
「……あれ?」
飛羽が身構える。
「小鉄。これ、今から動かすの?」
「いえ……僕は何もしてません!」
二人の表情が変わる。
そして――。
森の奥から、ただならぬ気配が漂ってきた。
飛羽は刀の柄へ手を添える。
「……嫌な予感がする」
炭治郎も頷く。
「俺もです」
刀鍛冶の里での新たな戦いが、静かに幕を開けようとしていた。