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一期一会【鬼滅の刃 不死川実弥夢】

第6章 呪いの手紙と複雑な想い


飛羽が先へ進んでいったあと。

宇髄は、ふと背後へ視線を向けた。

「……おい」

木陰に、実弥が立っていた。

「いつからそこにいやがった?」

「……さァな」

実弥は腕を組み、飛和が去っていった方向を睨んでいる。

宇髄はニヤリと笑った。

「聞いてたのか?」

「……何の話だァ」

「とぼけんなよ」

実弥の眉間に皺が寄る。

「……テメェ、飛羽に何吹き込んだ?」

「別に。ちょっと背中を押しただけだ」

「余計なことしやがって」

「そう言う割には、ずいぶん気にしてるじゃねぇか」

「……チッ」

宇髄は実弥の横に並ぶ。

「お前、あいつが誰かの代わりなんじゃねぇかって疑われたんだろ?」

実弥の表情が険しくなる。

「……ああ」

「だったら、ちゃんと言ってやれよ」

「何をだァ」

「お前が飛羽を見てる理由だ」

「……」

実弥は黙り込む。

「俺にも、まだ分かんねェんだよ」

「は?」

「ただ……あいつが怪我すると腹が立つ。無茶するとぶん殴りたくなる。死にかけた時は……頭がおかしくなりそうだった」

宇髄は笑った。

「それ、十分じゃねぇか」

「うるせェ」

「認めちまえよ。不死川」

実弥はしばらく黙っていた。

やがて、小さく息を吐く。

「……あいつは、カナエとは違う」

「当たり前だ」

「飛羽は飛羽だ」

その言葉を口にした瞬間、実弥は自分自身に言い聞かせるように目を伏せた。

「……俺が惹かれてるのは、あいつ自身だ」

宇髄が満足そうに笑う。

「やっと言ったなァ」

「本人には……まだ言う気ねェ」

「おいおい」

「……今言ったら、あいつが調子に乗る」

「素直じゃねぇなァ」

宇髄は肩をすくめた。

「まあいい。帰ったら覚悟しとけよ」

「何のだァ?」

「飛羽がお前に告白する覚悟だよ」

実弥の顔が固まる。

「……は?」

宇髄は豪快に笑った。

「派手に受け止めてやれよ、風柱!」

「テメェ……余計なこと言いやがってェ!!」

実弥の怒声が山道に響き渡った。
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