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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第8章 違う人と任務




手を繋ぎあった親友同士なのに、狭い車内で小競り合いを始めた。


どう見ても夏油くんが優勢で、有罪の五条くんはしおらしくしていればいいものを…。


「悟、車内での無限の使用はルール違反だ」


「そんなルールはねぇよ」


「車内では静かに過ごすって、習わなかったの?」


任務の成功報酬として給料も発生する。


この車での行き帰りだって、仕事の範疇なのよ。


「すまない、寧々ちゃん。これ以上悟に遠慮はしたくなかったんだ」


珍しくヒートアップした夏油くんだったけど、普段の鬱憤が溜まっていたのかしらね?


歯止めが効かなくなっていたようだった。


「実質俺の勝ちだな」


どこまでも子供な五条くんは、勝ち誇った顔をする。


手に握られた呪物の残骸からは…目を逸らしながら。


「全く…悟は調子がいいね。今は悟の勝ちでも、これからは分からないだろう?」


夏油くんの示す「これから」が、この時は何だか分かっていなかった。


呪術師としての等級や力量の勝負なのだとばかり思っていた。


五条くんの蒼い瞳に見つめられて、真っ直ぐに見つめ返すことはできなかったけど、


私も五条くんの方を向こうともがいていた時


夏油くんからの視線に気づいていれば、何かが変わっていたのだろうか。


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