第8章 違う人と任務
「戻らなくて良いのかの?」
ダルマさんが転んだや、かくれんぼをして遊んでいたから、任務に想定以上の時間が掛かっていた。
「俺は戻らなくていい…」
「呪物を破壊したことを怒られるのが嫌なだけでしょ。ちゃんと謝ったら許してくれるかもしれ…な、そんなことはないわね」
「大目玉だね、悟」
なまちゃんもエレベーターに乗ってみたいとのことで、4人で地上まで戻った。
帳の外ではおろおろ慌てた様子の補助監督と、気絶したまま倒れている…なまちゃん曰く雑魚が2人。
「ようやく帰ってきた」とか「五条くんが何かしたのかと思った」とか、
高専と連絡を取りながら、私達の安否を心配してくれていたらしい。
あともう少し待っても帰ってこないようだったら、冥冥さんに連絡を入れていたと教えられた。
そんなことになったら、高専側がいくら払うのか…うん、考えるのも恐ろしい。
「またね、なまちゃん。大好きだよ」
「うむ。我も寧々おねえちゃんが大好きであるぞ。また遊戯できるのを愉しみにしておる」
夏油くんには時々なまちゃんに会わせてもらう約束をして、ひとしばらくの別れを惜しんだ。