第8章 違う人と任務
「なんで寧々以外と繋がなきゃ何ねぇんだよ」
「私も不本意だが、ダルマさんが転んだとはそういう遊びだ。受け入れるしかない」
ごたごたと御託を並べて、何とか回避しようとする五条くんの手を…
「柔らかくも何ともねぇ。寧々の方がいいわ」
「贅沢言わない。私だって触り心地が良いに越したことはないんだ」
夏油くんは無理矢理繋いだ。
「だいじょうぶだよ!ぼくがたすけてあげるから!」
「本当に頼むぞ。寧々が嫉妬する前に助けてくれ」
「あら、嫉妬なんかしないわ。お好きにどうぞ」
ダルマさんが転んだという遊びの一環だし、男同士じゃない。
これがもし女の子だったら気にするかもしれないけど、親友同士の男達に割って入ることはしないわ。
「あっ!ぼくわすれてた!」
「どうしたの?なまちゃ…っ」
手を繋いだ2人を見て、なまちゃんがハッと何かを思い出した。
その何かとは……
「えへへ、あっためあいっこしてなかった!」
私の手の甲に頬をすりすりと寄せた。
拒絶…なんてしようものなら、悪霊としてまた地震や津波を起こしかねない。
……それ以前に、ひんやりしたなまちゃんは温め合いっこするって出てきたんだった。