第8章 違う人と任務
「お前じゃない。俺は五条悟様だ」
「さとるおにいちゃん!」
「江戸時代生まれのなまちゃんの方が、としう「それは言わなくていいことだよ、悟」
純粋無垢ななまちゃんは、自分で様を付ける変な人にも優しいのね。
「私は夏油傑。よろしくね、なまちゃん」
「すぐるおにいちゃん!」
「水無月寧々よ。仲良くしましょうね」
「寧々おねえちゃん!」
吸収の早いなまちゃんは、早速全員の顔と名前を覚えた。
「さとるおにいちゃん、さんじゅうびょうかぞえてね!」
「こんだけ広い場所なんだから、3分間待ってやるよ」
恩着せがましいムスカを置き去りに、各自バラバラの方向へと散った。
……はずだけど
「えへへ、やっぱり寧々おねえちゃんについてきちゃった」
「なまちゃん…!一緒に隠れましょうね」
親の後を追う子供のように懐いたなまちゃん。
「ぜったいにみつからないぞ!」
意気込むなまちゃんには申し訳ないけど、六眼持ちから隠れ切るのは至難の業。
五条くんだって大きな子供のような人だから、きっと手加減なしで本気で探しにくる。