第8章 違う人と任務
「さぁ、なまちゃん、何をして遊びましょうか?」
「えっとね、かくれんぼ!」
「かくれ…隠れられるようなものがないわ。何か別の遊びをしましょう」
明るくなったフロアには、障害物一つなく、ポツンと残されたエレベーターが不釣り合いなほど。
「うんしょ…っ!」
なまちゃんがぎゅっと目を瞑って、パッと開ける。
「じ、地震…っ!?」
地面が轟々と音を立てて、けたたましく揺れ出した。
「寧々!」
五条くんは咄嗟に私が転ばないように手を握る。
「す、すごい…」
手を繋がれたまま…慌ただしい轟音が去ると、床から無数の岩や草が生えていた。
「かくれるばしょできたぁ!」
ニコニコ笑うなまちゃん…こんなことまで出来てしまうなんて、可愛くても呪霊なのね。
「ぼく、かくれる!」
「あ、お前が隠れんの?」
なまちゃんの予想外の一言に、五条くんがツッコミを入れる。
私もてっきり、なまちゃんが鬼かと思っていた。
「おまえ…?なまちゃんだよ!」
「わりぃ、なまちゃんな。ヌルヌルでヌメヌメのローショ「悟、いい加減にしな」
「むぅ…!しろいかみの"おまえ”が、おに!!」