第8章 違う人と任務
五条くんの問いかけには…
「ぼくによってきたほかのじゅれいをね、あそんでくれないからやっつけてたの。そしたらね、じゅりょくがたりなくてちいさくなっちゃったんだ」
「そんな事情があったのね…」
この子のことを知れば知るほど、なんだか可哀想になる。
望んで呪霊や呪物として生きているわけではないのね。
「あなた…ううん、な、なまちゃん」
「なまちゃん?」
「そう、あなたの名前。今はとても小さいから、可愛らしいお名前が合ってると思ったの」
ありきたりで安直な名前だけど、この子やあなたと呼び続けるよりいいと思った。
「気に入ってくれるかしら?」
「なまちゃん…うん!ぼく、きょうからなまちゃんになる!」
「ナマはエロいだろ、寧々」
「悟、如何わしい発想はやめるんだ」
五条くんも夏油くんもその様子や態度を見るに、なまちゃんに対しての警戒は解けているみたい。
こんなにフレンドリーな呪霊がいるのは驚きだけど、やっぱり…なまちゃんには戦意や害心は感じられない。
純粋な子供のように、屈託ない笑顔を見せているのだもの。