第7章 夏休みといえば
「そうね。絶対に長生きさせてあげなくちゃね」
今度こそ、守れるようにならなくちゃ。
「寧々、傑、ヨーヨー釣りしようぜ!」
「自分が勝つまで勝負する気かい?」
「五条くん、また負けたいの?」
意気揚々と料金を支払った五条くん。
ルールは前回と同じで獲れた数の多さを競う。
さっきの金魚すくいと同様に、ヨーヨーの大きさもてんでばらばらだ。
金魚以上にカラフルなヨーヨーがぷかぷかと浮かぶ中、それぞれが思い思いに狙いを定める。
「この1番デカいやつ俺のな」
「学習しなかったの?小ぶりなものを狙った方が得よ」
「なんでも大きければいいと思ってるあたりが、中身小学生の悟らしいね」
金魚すくいとは違って、こよりのコントロールが大変だった。
「思ったより難しいわね…」
「こよりの当たり外れもあるだろうね。もう少し短めに持つといいよ」
「傑!そう言うのは先に言えよ!俺はもうとっくに、こより切れてんだぞ」
結果は私が白と青の2つ、夏油くんが黒い模様のヨーヨーを4つ、五条くんは中身がパンパンに詰まった、はち切れそうなドでかいヨーヨー1つ。