第7章 夏休みといえば
「俺が天才過ぎて悔しいのかよ?もしかして…お前ら下手くそなの?」
「言ってくれるね」「言ってくれるじゃない」
五条くんに触発されて、鬱憤を晴らすように銃を放つ。
お店の設定が易しいのか、狙ったものは弾一発当てればすぐ後ろに倒れる。
お菓子の箱などが、こてんと倒れるのは見ていて面白い。
このコルクをこめる銃も呪具の銃なんかより扱いやすいし、狙いを定めるのも容易い。
こんなに乱獲できる作りで、お店側は儲かるのかしら?
「簡単なのに楽しいわね」
「寧々ちゃん上手いね。景品全部打ち落としそうな勢いだ」
五条くんはもちろん、夏油くんも的確に景品を撃ち落としていく。
「あっ、傑!俺と同じの狙うなよ!」
「今のは私が撃った弾が先に当たったように見えたが」
百発百中で景品が獲れるのが楽しくて、ついつい夢中になってしまう。
「兄ちゃん達そろそろ止めてくれぃ!景品が無くなっちまう!」
「「「あ」」」
気が付けば、棚に置かれた景品は残り1つ。
「えい☆」
それすらも無慈悲に五条くんに撃ち落とされた。