第7章 夏休みといえば
花火が打ち上がるまであと少し…のはずだったけれど、トラブルがあり時間を後ろ倒しにするとのアナウンスが流れた。
暇を持て余した私達は、祭り会場に戻り屋台を見て回ることにした。
夏油くんは「私がいては邪魔ではないのかい?」なんて言っていたけど、「これ以上五条くんにセクハラされては困るから」と助けを求めるように引き留めた。
五条くんも「傑ならOK」というスタンスだった。
「射的!射的やろうぜ!一番でかいの取れたやつが勝ちな!」
「六眼持ちに勝てるわけないでしょ」
「拒否はできないよ、寧々ちゃん。悟の浮かれ様を見てごらんよ。もうお金を払っているじゃないか」
仕方なく3人並んで射的銃にコルクを詰める。
「俺は1番上のフィギュアを狙うから、寧々と傑は別のにしろよ」
五条くんは宣言通り、目玉景品であろうアニメキャラクターのフィギュアを一発で撃ち落とした。
「五条くんに撃たれるなんて可哀想」
「暴力的な男はモテないよ、悟」