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江戸でおむすび屋さん始めました!

第14章 今年最後は鍋で決まり!


今年も残りわずかとなった。私はお店の準備に追われてた。
「ふぅー忙しいわね。そうだ、好子ちゃん達に聞きたいんだけれど、江戸での正月はどんな風に迎えるのかしら?また、商いをやっている人はいつからお店を再開するのかしら?」
私がそう聞くと好子が丁寧に教えてくれた。

「江戸の正月はとても盛り上がるのよ!大晦日の夜は外で太鼓が鳴り響くの。とても大きな和太鼓よ!あれは貫禄あるわね」
好子の言葉に他の女子達が頷く。
「江戸では年神様を正月に迎えるんです。そのためには神棚の前に座って静かに除夜の鐘を待ちます」
詠子が嬉しそうに教えてくれる。
「なるほど、除夜の鐘を聞くのは同じか・・・」
私はそう呟いた。
「江戸の庶民、いや私たちは大晦日からお正月は神棚の前で一夜を過ごして除夜の鐘を聞くのが慣わしなのよ。それとお正月には外には誰も出ていないわ。いつもの賑やかさが嘘みたいに静かになるの。元日は寝正月って言ってね、みんな家の中でゆっくり過ごすんです。大晦日までみんな働き詰めだったからお正月くらいはゆっくり過ごす決まりがあるのよ。だから元日はどこもお店を閉め切っているの。あと元日の朝は屠蘇(とそ)でお祝いするのが一般的よ」
舞子ちゃんがそう教えてくれる。
「屠蘇ってお酒を注ぐ盃みたいなやつよね?」
「いいえ違うわ。まぁ、お酒を注ぐ盃で飲むけれど屠蘇とは酒や味醂に屠蘇散を入れて作る薬酒のことよ。延命長寿を願って飲まれるの」
私の質問に舞子が笑顔で答えてくれる。
「そうなのね。色々と教えてくれてありがとう」
「あっ、ひとつ言い忘れていたけれど、元日は登城があるの。大名や旗本の武士達が将軍様に新年の挨拶に行くのよ。庶民は寝正月だけど武士達は休めないから大変なのよ」
私は舞子からこの話を聞いた時、続逸さんのことを思い出していた。

武士は正月も休めない・・・・と言う言葉が胸に引っかかり、締め付けられる思いがした。

じゃあ、続逸さんとは年末年始は一緒になれないのね。こればかりは仕方がないのね。

それから私は女子達と仕込みの準備の続きを行った。

今年も年末まで忙しそうだ。

年末年始は1人になりそうだな。吾郎さん達も家族でゆっくり過ごすんだろうし、どうしよう・・・・このことが頭の中で思い巡らされていた。
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