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江戸でおむすび屋さん始めました!

第13章 熱々のくらむちゃうだーの季節


綾さんとは約束していたので家の戸を開けたら吾郎さんが驚いていた。
「えっ?穂乃果さん?何かご用で?」
「私が呼んだのよ。いつも悪いわね」
驚いている吾郎さんに綾さんが微笑んでそう言う。
笑子ちゃんはご機嫌で綾さんにあやしてもらっている最中だった。

「これから夕飯を作ります。その後に吾郎さんに話があります」
「俺に話?なんか大事な話なのかい?」
「はい!」
私は短くそう答えた後、料理に取り掛かった。

夕飯の御膳↓
⚫︎しらすと梅干しのおにぎり
⚫︎即席の白菜の浅漬け
⚫︎具沢山けんちん汁
⚫︎豆腐と海苔の薄焼きのぱりぱり

「笑子ちゃんをあやしながら片手で食べられるように工夫した御膳になっています。召し上がってください」
私が笑顔でそう言うと2人とも申し訳なさそうにお礼を言って食べ始めた。

「それで、吾郎さんに話があります。先日、綾さんが私のお店に駆け込んできました。そこで綾さんの話を聞いて思ったのです。もちろん、江戸の暮らしの掟があるかと思いますし口に出す権利は私にはないかもしれません。でも、綾さんだって笑子ちゃんを産んだばかりです。次の子の話はもう少し先でもよかったのでは?と思いました。それと産後のお母さんは体が疲れていて気持ちも張り詰めています。吾郎さんが町役場で働いているのは知っていますが、お互い夫婦なのですから助け合っていくことも大事だと思いますよ?
ちなみに私のいた時代では子育ては夫婦で協力して行います。江戸では考えられないかもしれませんが、女性も男性と同じく働きに出ている人もいます。そう言う人はお腹に赤ちゃんができたら産休と言ってお休みが職場からもらえますし育児休暇もあります。また、男性でも育児休暇を取る人もいます。育児休暇の間は奥さんと交代で子供の面倒を見ます。夜泣き対応や、ミルクをえっと・・・・説明が難しいですが旦那さんが赤ちゃんをあやすことだってありますし、おんぶ紐も旦那さんがつける場合もあります。江戸はまだまだ育児は女性がするものだと言う認識が強いのかもしれませんが、もう少し綾さんのことを労ってあげてください。そうしないと、いつか綾さんは倒れてしまうかもしれません。これは私からの忠告です」
私が真剣な顔でそう言うと吾郎さんは腕を組んで黙ってしまった。

そして暫く沈黙が続いた後、吾郎さんが、"そうか、考えさせてくれ"と一言、言った。
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