第5章 ピンク色 前編
なつの口端から唾液の混ざったピンク色の液体が溢れて顎を伝う。
「っは…!ふぁ…」
口に含んでは口移しされそのまま口腔を舌で犯される。
それを何度も繰り返された。
なつは酔いと気持ちよさで息を乱しながら彼を見つめる。
その目はとろんとしていてまるで誘っているかの様だ。
「その顔、誰にも見せるな」
「…ぅ…」
こくりと頷くなつ。
数時間前に数年片想いしていた男に振られたばかりだと言うのに心臓がバクバクと高鳴り鼓動する。
恥ずかしくなって彼からふい、と顔を逸らす。彼の顔が直視できない。
好きになっちゃったの…?
いやきっとこれはお酒のせいだ。
彼も気紛れで遊んでいるだけ。
「つまらんことを考えてるな」
「えっ…」
「こっちに来い」
「え…や、まっ…」
彼はなつの口端に伝うピンク色を指で拭い取るとぺろりと舐めとる。
涙目になり顔を赤らめあたふたして何か言っているなつの手をとるとベットルームへ連れていったのだった。
fin.