第5章 ピンク色 前編
「はえ〜…宿儺は相変わらずモテるね」
彼の姿を見て盛り上がる女性客達をチラリと見たなつはニヤニヤしながら言う。
「どうでもいい」
「はー…腕疲れた」
聞こえるように呟きながらなつの前へグラスを滑らす。
薄く茶色に染まった淡く甘いクリームタイプのカクテル。
「これこれっ!○○くん!これねあのね!」
「ごゆっくり」
なつがこのカクテルは自分専用なんだと自慢しようとしたのを遮るように言うと他の席から彼を呼ぶ声が聞こえた。
くあ〜と再び欠伸をしながらだるそうになつ達の席から離れていった。