第5章 陵南戦
そして、ついに湘北 vs 陵南の試合が幕を開けた。
スタメンは赤木、木暮、潮田、安田、流川。
観客席には水戸たち四人と晴子も姿を見せている。
そんな喧騒の中、花道がの方へ駆け寄ってきた。
「あ!花道!ユニフォームもらえたの!?」
花「おう!俺は秘密兵器だ!」
嬉しさを隠しきれない花道に、もぱっと笑顔になる。
「秘密兵器!花道にぴったりだね!」
花「まあな!!ガハハ!」
満面の笑みを浮かべる花道。
その笑顔を見た瞬間、胸の奥に温かいものが灯る。
(やっぱ好きだな…花道の笑ってる顔…)
そんな空気がふっと変わった。
花道が珍しく真剣な表情になり、をじっと見つめてくる。
花「…なぁ」
「ん?」
花「は…お前は流川や仙道のところに行ったりしねぇよな…?」
「え…」
胸の奥がぎゅっと縮こまる。
その問いは、ずっと欲しかったもののはずなのに――
どこか遠くから聞こえてくるようだった。
(なんで…どうしてそんなこと私に聞くの…?行って欲しくないって思ってるってこと…?)
だが次の瞬間、その期待はあっさり裏返される。
花「あー…なんだ、その、別に誰んとこ行っても構わねーけど、あいつらはやめておけ!特に流川なんかは性根が腐ってやがるからな!ガハハ!」
の胸は、期待の反動でずしりと重く落ちた。
(なんだ…そういうことか…私に行って欲しくないわけじゃなくて、相手が流川や仙道さんだからか…)
それでも、笑うしかなかった。
「うん、分かってるよ。大丈夫!誰のとこにも行ったりしない!」
強がりの笑顔を浮かべてみせる。
その笑みの裏にある切なさを、花道はまったく気づいていなかった。