第6章 リョータ・三井復帰
「ところで三井さん。私と1on1しませんか?」
三「なに?」
三(こいつ……俺をおちょくってるのか?)
唐突な提案に、三井は一瞬だけ眉をひそめた。
だが、の表情にはからかいも冗談もない。
ただ、真っ直ぐな視線だけが向けられている。
「三井さんはまた基礎からやったりする必要は全く無いと思います。ただ、体力がやっぱり他の選手たちに比べて足りてないです。だから、大会までこれから部活終わりに毎日1on1しません?体力作りには、ちょうどいいでしょ?」
淡々と、けれど的確に。
そして最後はいたずらっ子のような微笑みで。
だけど、感情ではなく“現実”を突きつける言葉だった。
三「ふんっ、そうだな。いいだろう。やってやろうじゃねぇか」
不服そうに鼻を鳴らしながらも、三井はその提案を受け入れる。
どこか挑発されているようで、同時に――試されている気もしていた。
流「おい」
低い声が割り込む。
が振り返ると、そこには腕を組んだ流川が立っていた。
「流川、どうしたの?」
あのプレゼントの日から、の態度は少しだけ柔らかくなっている。
流川も、それに気づいていないわけがなかった。
流「俺と1on1は」
「あんたとは昼休みやってるでしょ…しかもあんたは本来私との1on1なんてしなくたって…」
言い切る前に、流川の視線が鋭くなる。
流「俺との1on1はイヤイヤだったのに、なんでこのドアホウとはやる気満々なんだ」
「やる気満々て…」
噛み合わない空気。
その間に、三井が不機嫌そうに口を挟んだ。