第6章 リョータ・三井復帰
ー翌日ー
体育館では、いつも通り練習が行われていた。
そこへ、短く切り揃えた髪の三井が姿を現す。
赤「はっ…」
木「三井…」
宮「三井さん…」
「三井寿…」
花「ぬう…うそ!?あれがあの女男!?」
彩「あぁ…」
安「ホッホッホッ…」
練習が始まると、は三井の動きをじっと観察していた。
(2年間のブランクがあったにも関わらず、技術力はそこまで落ちてない…さすがね…ただ体力が…)
基礎は健在。
フォームも、判断も、記憶の中のままだ。
だが長時間の動きになると、明らかに息が上がる。
その日の練習が終わり、
は三井のもとへ歩み寄った。
「三井さん」
三「ん?お前は…」
「やっぱりすごいですね。すごい綺麗なフォームでした。2年間のブランクがあったとは思えない」
三「ん…」
三井は戸惑ったように視線を逸らす。
自分では、中学の頃の感覚には程遠いと思っていたからだ。
三「…昨日はすまなかった」
ふと目に入ったのは、
の顔に貼られたガーゼ。
三井はそれを見て、低く謝った。
「え?あぁ…いいんです。あれで三井さんが自分の気持ちに素直になれたなら、こんな傷どうってことないです」
は、迷いなくニコリと笑った。
三「っ…」
胸の奥が、ちくりと痛む。
三(こいつ…女なのに…顔に傷がついたんだぞ?それなのになんでそんなこと言えるんだ…?それに…1番初めに俺の本心を見抜いた。なんなんだコイツは…)
三井は何も言えなくなり、
ただその笑顔を、しばらく見つめていた。