第11章 毒
ふと、その光景に違和感を覚えた。兵士より自分の体裁に怒りを見せる将軍、そしてあのケフカ様が戦いを避けるような行動を見せた。まさか善意な訳がない。
この二人、もしやお互いに何か因縁でもあるのだろうか。
それならば普段から慕われている将軍がケフカ様の事となると兵への労いより怒りが先に立つのも分かる。
「フン、ではケフカ……。皇帝へ指示を仰ぐといい、交信を許可する。」
「お前……!」
「作戦は明日、内容は変わらず。毒はなしだ」
ぶっ殺してやる……と小さく唸ったもののケフカ様がそれ以上事を荒立てる事はなかった。まるで少年の喧嘩のようだ、互いのプライドしかそこにはない。勿論、ひりつくような殺意さえなければだが。
ケフカ様はご立腹……かと思いきやそんな事はなかった。テントから出るまでは今にも爆発しそうないきり立ち方をしていたのに。