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**彩とりどり** 【進撃の巨人・短編】

第12章 モブリット誕生日 帰る場所



馬を走らせて近づけばアンナは上を向いて大号泣していた

馬を降りて駆け寄ると アンナも両手を広げて駆けてくる
胸に飛び込んで来たアンナをギュッと強く抱きしめ 頭にキスを何度も落とした



「よかった―…生きててくれた」


「うっ――…ひくっ――ひっ……」


泣きすぎて喉がヒクつき話せないアンナは何度もうなずき 顔を擦りよせてくる


頭を撫でてアンナの名前を呼び続けると次第に落ち着いてきた様で体の力が抜けてきた

腕の中にいるアンナがやっと顔を上げた 泣きすぎてまぶたが赤く腫れて いつもの大きな目が細くなっている


「ふはっ―…アンナ不細工な顔になってるよ」

「うぇ――…っ…」


また泣きだすアンナが可愛くて愛しくて 包みこむように抱きしめた


「そんな顔だって可愛くて仕方ないんだよ……だからキスさせてよ――アンナ」


耳元でささやけば アンナは素直に上を向いてくれたから 優しく唇をはむはむキスを交わした



「アンナ怪我はない?」

「落馬したけど すり傷と少し打撲したくらい大丈夫だよ」

「分かった……じゃあ馬に乗るよ 夜だけどここは壁外だ―…何が起こるかわからない 早く拠点に行こう」


アンナはうなずくと俺の後ろに乗り両手を腹部に回して強くギュッと抱きついた



「モブリット―…見つけてくれてありがとう 私またモブリットを好きになった…いっぱい大好き―…/////」

「あ――もうどうしてくれるの今すぐアンナを抱きたいよ!」


「じゃあ――拠点に着いたら抱いてよ いっぱい抱いて」


「出来る訳ないの知ってて言ってるよね?」



ふふふっ―…


背中のアンナがやっと笑った



「モブリットが言ってくれたでしょ?次は私の誕生日を一緒にお祝いするって

本当は叫び出したいくらい怖かった でもモブリットの所に帰るって頑張ったんだよ……だから…ご褒美ください」



くそっ…今日は絶対に抱く―…


足で馬に合図をして加速し手綱を握る手に力がはいる

俺にピッタリと貼り付いているアンナにそれが伝わりアンナがまた笑った





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