第5章 エレン 愛の形
「いくらリヴァイ兵長でも アンナの家に勝手に入るのは良くないですよ!」
抗議するエレンに兵長は眉間にシワを寄せて睨みつける
「俺は何度も声をかけたぞ お前らがイチャついて気付かなかっただけだろうが」
そう言われれば水も流してたし 話に夢中になっていた自覚はある
「エレン…今日は午前中に潜入調査についてピクシス司令の所に行く予定じゃねぇのか?
お前が来ねぇから ハンジとアルミンが捜してるぞ」
「兵長…でも エレンがここに居るの何で分かったんですか?」
「お前ら できてんだろ…朝から部屋にも居ねぇ食堂にも居ねぇって聞いたら 朝帰りする所はここしか無ねぇだろうが!
事が大きくなる前に さっさと来い!」
「はい!」
あわただしく出ていくエレンを追いかけて 部屋着の裾を引っ張った
「えっ 何?」
振り返ったエレンに声をかけた
「いってらっしゃい エレン」
立ち止まったエレンは目を丸くして驚いていた
あれっ 私変な事言ったかな?
突然目の前が真っ暗になり 私はエレンにギュッと抱きしめられていた
「チッ 」
兵長の舌打ちが聞こえる
「アンナ…ありがとう愛してるよ」
ささやき耳にキスをしてからエレンは私から離れた
「いってきます アンナ!」
走るエレンとリヴァイ兵長を見送って私はそっとドアを閉めた