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**彩とりどり** 【進撃の巨人・短編】

第5章  エレン 愛の形



エレンが私の肩にお湯をかけ二の腕に触れる

「悪い…痣になってる」

痛いくらいに強く掴まれた腕に薄くエレンの手の形に痣が出来ていた

「本当だ…大丈夫だよ それだけ私の体が良かったんでしょ?」

背中にいるエレンに顔を向けて意地悪を言うと お湯が揺れてお腹に回してる手が私をギュッとする

「すげぇ良かった…アンナは?」

「それ聞く?あれだけシーツやエレンの体を濡らしたのに? 頭がどうにかなりそうなくらいだったよ」

濡れ髪を後ろにしたオールバックのエレンはすごくカッコよくて色っぽい
それに体も筋肉質になって急に男性になった
そんなエレンに狭い浴槽で後ろから抱かれているといつもよりドキドキした



朝ごはんも一緒に食べるってエレンが言ったから 私は先に出て身支度を整えて 準備を始めた

朝ごはんって言っても パンと昨日の残りのスープとトマトオムレツの簡単なメニューだけど

エレンは椅子に座ると私に「いただきます」と言って嬉しそうに食べた

頬をモグモグと動かすエレンはベッドやお風呂で見た男性の顔じゃなくて 訓練生時代の顔をしていて 何故かホッとした

コーヒーを飲み終わるとエレンは食器を洗ってくれる

「いいよ 片付けは私がやるから 早く兵舎に帰らないと 制服持ってきてないでしょ?」

「兵長と一緒に居る事が多いだろ?だから気付いたんだけど 俺も片付け好きみたいなんだ」

104期生の中で1番に兵長の掃除の洗礼をエレンは受けていたんだった…

「そう言われると…確かにエレンがよく動いていたね」

「アンナは食事係に指名されてただろ?きっと兵長もアンナの料理は気に入ってたんだと思う」

「そしてエレンと私で後片付けしてたら…」


「「兵長が食器を拭きにくる!」」


今では懐かしい話だ 敵は巨人から島の外の人類になってしまった

巨人実験の時の話に盛り上がり エレンと一緒になって昔話に夢中になった


「覚えてる?片付けが終わると兵長が時々紅茶淹れてくれたでしょ…あの紅茶美味しかったよね… また兵長の紅茶飲みたいなぁ」



「言ってくれれば いつでも淹れてやる」



背後からいきなりリヴァイ兵長の声が聞こえて2人で飛び上がった


「きゃ!」
「うわっ!リヴァイ兵長!」



振り返るとリヴァイ兵長が腕を組んで立っていた



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