第5章 エレン 愛の形
「この海の先に…自由がある そう信じてた…でも…違った広い海の向こうにいるのは敵だ…
親父の記憶で見たものと同じなんだ
向こうにいる敵を全部殺せば…自由になれるのか?」
苦しそうに呟くエレンに心底腹が立った
「エレン!」
後ろから飛びかかりエレンを海の中に沈める
「ゲホッゲホッ…ゴホッ…ゴホッ…」
ミカサの視線が怖いけど それでも咳こむエレンに海水を掛けた
「なんだよ!苦しいだろ!」
「苦しいでしょ?そして海の水はしょっぱいでしょ?」
「だから知ってるよ!記憶が」
「それは他の誰かの記憶だよ!今のエレンの記憶じゃないよ!だから今のエレンがちゃんと味わえ!
アルミン ミカサ 手伝って!エレンを沈めるよ!」
俺が体験した記憶じゃないと力ずくで教えてくれた
青い空に藍い海 そして太陽の光を反射させてキラキラと輝くアンナのプラチナブロンドの髪…
俺の体験した海にはびしょ濡れになりながら無邪気に笑うアンナがいる
テンションが上がりすぎたアンナは
「お前ら はしゃぎすぎだ!!」
怒鳴ったリヴァイ兵長に
「兵長楽しいですよぉぉ 一緒に入りましょう!」
誰もが耳を疑った言葉を叫びなが兵長に両手を広げ突進していき 殺気をおびた目で睨んだ兵長に軽く足払いされ アンナは転けて砂だらけになった挙げ句 蹴りをいれられていた(軽く)
「好き…だ アンナ…」
見張りで一緒になった時に背中合わせをいいことに俺の人生で初めての告白をした
「エレンちゃんと目を見て言ってくれないなら返事を保留にする」
だよな! 気合いを入れなおしアンナの灰色の瞳を見て「好きだ」と伝えた
「私もエレンが好き」
頬を染めて応えてくれたアンナが可愛くて チュッ と頬にキスをした
アンナがミカサが怖いからと言って俺との事はしばらくは秘密って事になった
巨人が居なくなった今は敵は巨人ではなくて この島意外の人類って事になった
調査兵団 駐屯兵団 憲兵団 全体で協力して島を守る事と悪魔と呼ばれている俺達に侵略する意思がない事をどうやって発信していくがが今の議題でもある
それと同時に国土が広くなった事で色々と開拓もしていく為の会議やらで上の人達はかなり忙しそうにしていた