第12章 懐かしい顔と新しい顔
「ねぇ、サソリさんの気が変わるまでここにいるつもりなのよね?」
昨日、本人がそう言ってたし。
何でか、私の癖が発動する事に拘りを持ってるみたい。
「そうだな、うん。」
「んじゃ、あんたもご飯手伝って。」
「はあ?何でオイラが。」
「そりゃそうでしょ。ここに住むんならあんたはもうお客さんでも何でもないじゃん。そして、私は女給じゃないの。」
「やなこった。」
「あ〜あ、情けないこって。あんたヒモ男になりたいの?」
「あ゛?」
「そうでしょ?ここにいて生活費出すわけでもなく、外で自生活するわけでもない。暇そうにして何もしてないんだもん。」
何か反論は?
正当性を説けるならどうぞ?
デイダラはムッとするも黙り込んだ。
「ほら、朝ごはん食べたいんでしょ?立って立って。」
私が片手で仰ぐように手振りすると、渋々こちらに顔を向けた。
「…旦那はいいのかよ?」
「サソリさん、ご飯食べないじゃん。お風呂だって使わないし。」
あの方、生活感が全くないの。
中身がほぼ人形だからだよね、きっと。
「んじゃ、イタチ達はどうなんだよ。うん。」
「暇があれば手伝ってくれるわよ?イタチなんて自らキッチンに立つこともあるし。」
「げ…。」
それはそれは嫌そうに顔を顰めた。
二人は昨日から任務に出てるから、想像つかないんだろうね。
「さて、目玉焼きとスクランブルエッグ。どっちがいい?」
「…目玉焼き。」
意外に素直に答えたデイダラに、私は少し笑った。