第10章 ルーツを探しに出かけましょ
「改めまして。お手伝いに入りますうちはエニシです。よろしくお願いしま〜す。」
改めてメイと長十郎に事情を説明し、エニシの経歴を伝えた上で任務に加えることを伝えると、戸惑いながらではあるが、二人は了承してくれた。
「入ってもらうのは心強いんですが…。」
「あなた、見かけによらず自由なのね。」
「仕事は仕事なんで、しっかり働きますよ?」
こてんと首を傾げるエニシからは、何が不満なのかといった疑問が垣間見える。
「…あなたの報酬って、はたけカカシの素顔を見ること…だったわよね?」
そんなことで、と言わんばかりにじっとりと見つめるメイに、彼女は片手を腰に当てて得意げに人差し指を振る。
「ちっちっちっ。侮るなかれ。あのマスクの下は誰もが振り返る美形が隠れてるんですよ?それをほぼ誰も見たことがないんです。レア度激高なんですから。」
「えっ…!?あのマスク下が…!?」
メイの胡乱げな視線が一瞬で切り替わり、キランと光る瞳が向けられる。
メイは恋に飢えている。
恋人に飢えていると言っても過言ではないほど。伴侶の存在に憧れ、結婚に執着しているのは有名な話だ。
カカシはその空気を感じ取り、たじろぎながらも止めにかかった。
「ちょっとちょっと、ハードル上げないでよ…!メイさん、普通ですから。こいつの言ってること真に受けないでください。」
「いやいや〜、それはどうかな〜。ハードル上げてもしっかり期待通り。一見の価値はありまっせ〜。いだだだだっ。」
必死の打ち消しもエニシには何の効果もない。
ないどころか、更にハードルを上げられる始末。
カカシは武力行使にと彼女の頭を鷲掴んだ。
「勝手なことばっかり言ってないでよね。」
「頭割れるって…!割れるから先生…!」
「気になってくるわね。そこまでの美男子が隠れているなんて…。」
「写輪眼のイメージが強いせいか、容姿までは誰も気にしていませんでしたしね。」
メイと長十郎の興味津々な瞳にたじろぎながらカカシは目を逸らす。