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訳アリ主と恋スル執事たち【あくねこ短編集】

第28章 今宵はふたりで Ⅱ【P273〜の続き、‎🤍&🐾 ♟️*】


(私を、気遣ってくれているんだ)

指を伸ばして彼の魔導服の胸元を掴む。

きゅ、と彼の服にしがみつくようにして彼のキスを受け入れていると、

その指が夜着のリボンに触れた。



「っ………。」

思わず仄かに肩を震わせると、重ねあわされていた唇が解かれる。

つぅ、と白銀の糸がふたりの唇を繋げ、そしてぷつりと切れた。



「我だ、案ずるな」

そっと頬を撫でられる。

ほんの少しだけ、ヴァリスが身体の力を解いたことを見届けた後、

再度唇を喰みながらしゅるりとリボンが解かれた。



「……そんなに見ないで、」

瞠目したシロの視線が、素肌の輪郭をなぞるように辿っていく。

あまりの恥ずかしさに視線を解けば、そっと顎を掴んで引き戻された。



「我を見ていろ」

その瞳が温もりを映し、薄い唇が仄かな笑みを描く。

滅多に見せないシロの笑顔に、ヴァリスが気を取られていると。


「っあっ……!」

その唇が素肌に落とされる。

細い首の輪郭をなぞるように、

気の遠くなりそうな程にゆっくりと唇を這わされて、ヴァリスは身体が熱くなってくる。



時折吸い付いて、柔らかな肌を紅い所有印で彩っていく。

瞳をとじて彼の唇が素肌を滑ることを許していると、その指が胸を包んだ。



「あ………っ!」

思いの他大きな声が零れ落ちたことが恥ずかしくて、

咄嗟にみずからの指で唇を覆うと、それに気づいたシロがきゅ、と尖りはじめていた胸の先端を摘む。



「ひぁっっ」

びくっ、とその身を震わせて、知らず唇を覆っていた指の力が解ける。

その質量と柔らかさを堪能するように捏ねられ、

時折ざらりざらりと舌が這わされて、ヴァリスの唇から甘い声が零れはじめた。



「あ、……んっ! そんな、触り方………っ、んあっ!」

自分の胸が彼の掌の下で、

厭らしくその形を変えていくさまを見ていられなくて、ふいとシロから視線を解くと、

顕になった耳朶に唇が落とされる。



ちゅ、ちゅる、とキスされて、溝の輪郭を辿るように舌先が触れる。

小さな耳孔に舌先が滑り込み、じかに水音を感じ取って、ヴァリスは彼を見上げた。
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