第28章 今宵はふたりで Ⅱ【P273〜の続き、🤍&🐾 ♟️*】
「お前を傷つけたくはないのだ」
そう言って、ヴァリスの指をそっと解かせる。
踵を返そうとしたその背を引き止める。
ぎゅ、と後ろから抱きつくように腹に指をかけた。
「お願い、………まださっきの感触が残ってるの。
だから、あなたで消して」
その言葉に、ほんの一瞬。
シロの双眸がみひらかれ、そして灼けるような感情を映す。
「………いいのか?」
射抜くような瞳にこくんと頷く。
「うん」
そっと肩を掴んで、寝台の上に倒される。
ヴァリスの肩にその指がかけられた刹那、触れた瞬間その掌が仄かに震えたことに気づいた。
「シロ………。」
その名を呼ぶ唇に、彼のそれが重ねあわさる。
「ん、………はぁ、」
シロの唇が幾度も角度を変えて重なり、ヴァリスは熱い吐息を零す。
顎にその指がかけられて、
仄かにひらいた唇の狭間に、そっとシロの舌が滑り込んできた。
「っんん………っ」
その舌がヴァリスの舌を優しく囚え、螺旋を描くように絡め取る。
ヴァリスを怖がらせないように配慮しつつも、
普段の清廉なシロの姿からは想像もつかない程の情熱を持って唇を吸われ、
ヴァリスの心臓が温もりを纏っていく。