第6章 デートの練習
「僕の無量空処の掌印でも見る? 何も起きないけどね」
「私のためにそんなことしなくていいよ」
「楽しませてあげるって言ったし」
「いいから、ほんとにいい」
五条先生の普段と変わらない飄々とした態度が逆に胸を締め付ける。変なとこで気遣ってくれて、余裕見せられて切なくなる。
無量空処の掌印をやってみるなんて冗談でも辛くないわけがない。呪術が使えない、六眼が働かないっていうのに、そんな真似事させられない。
宿儺は呪いの王と呼ばれているけど、呪いの神様っているのかな? 存在するのかどうかわからないけど、胸に手を当てて祈りを込める。
――呪術の神様、どうか五条先生に力を貸してあげてください。獄門疆とこの世界が繋がった訳を、戻るための手がかりを与えてください。