第6章 デートの練習
別に裁縫が得意ってわけじゃないけど、学校でパジャマとか作った記憶がある。いけるでしょ。似たようなもんだ。
縫い方はネット動画の解説を見ればわかるし、要は足が2本入ればいいって話。
"ダダダダダダダ"
"ダダダダダダダ"
夜の帳が降りる頃、私はそれを縫い上げた。
「……すっごいね」
「まぁ、こんなもんです。本気出せば」
汗なんかかいてないけど、さっと額の汗を拭う仕草をする。
「五条先生もきっと出来ますよ」
「やんないよ僕は」
やれるのか。できるけどやらないっていう返事だ。なんでも出来ちゃうのは驚くけど、何はともあれ完成だ。達成感が半端ない。
早速五条先生に履いてもらうと、裾の長さはバッチリでちょうどいい。これで渋谷に行けると思っていると「ねぇねぇ」って五条先生が言う。