第6章 デートの練習
「んじゃ、決まりね。僕と行く渋谷デート」
「聖地巡りなら……。でも、なんで私を連れてくの? 調査の邪魔になるだけじゃん」
「どうだろうね。僕はさ、この次元間の移動に千愛が何かしら関係してんじゃないかって思ってんの」
「へっ? 私? 私は呪力も呪霊も何も見えたりしないよ」
「僕と一緒なら渋谷で何か感じるものがあるかもしんないじゃん」
「例えば?」
「においとか」
「におい? あー加齢臭? でも獄門疆と人間のそれと区別出来ないよ。やっぱり役に立たない」
「つべこべ言わずにレッツゴー」
こうして、私は五条先生に誘われて渋谷に出掛けることとなった。
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渋谷に行くのは明日だ。前々から気にはなっていたのだが、五条先生の履いているスウェットの丈が短い。
足首くらいならまだしもくるぶしよりさらに上ってちょっと変だ。
キッチンに立って草団子のお皿を洗いながら、隣で湯呑みを拭く五条先生に訊ねる。