The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
現代では辮髪だった彼は今はスキンヘッド。
彼のトレードマークであるドラゴンの刺青がよく見える状態である。
そして入ってきたドラケンは武道を見るが表情を変えることはなかった。
「また来たのか。タケミっち」
「何度も押しかけちゃってすいません。ドラケン君」
「東京から出ろって言ったろ?」
「一つだけ訊きたくて」
涼し気な顔をしたドラケンは、未だに命を狙われているのに東京にいる武道に少し呆れたような眼差しを向ける。
そんな彼を見ながら武道は少し息を飲んでから、頬に1粒汗を浮かべた。
今回ここに来たのは過去で見て知った疑問に対して、ドラケンに聞きたいことがあったから。
それに今、東京卍會について聞けるのは彼だけ。
「2005年当時、総長不明の暴走族…芭流覇羅を覚えてますね?その総長は…稀咲鉄太なんですか?」
「いや違う」
「え?」
「“首のない天使(バルハラ)”の首はマイキーだ」
「……え!?」
「芭流覇羅はマイキーの為に作られたチームだ」
ドラケンの口から語られた言葉に武道は大きく目を見開かせて驚愕した。
芭流覇羅の総長は稀咲だとばかり思っていたのに、ドラケンは芭流覇羅の首がマイキーだと言う。
「そんなの…ありえないじゃないですか!マイキー君は東卍のトップですよ!?」
「ありえない?お前も覚えてるだろ?」
その言葉にまた武道は目を見開かせた。
ドラケンの言葉からして、武道は芭流覇羅のトップがマイキーと分かった場面に居たということ。
だがその当時の記憶は無い。
あの日過去から戻ってからのその時代の事を武道は何も知らないのだから。
「12年前の“血のハロウィン”。東卍は芭流覇羅に乗っ取られ、芭流覇羅を母体にした新生・東京卍會ができた。それが今の東卍だ」
“血のハロウィン”という言葉に武道は息を飲む。
そしてふとある事を思い出したのだ……この未来で死んだ和泉が死ぬ直前に言っていた言葉。
『ハロウィンで全てが変わった』というあの言葉を。
(もしかして和泉のあの言葉と、この血のハロウィンって関係があるのか!?)
全てが変わったというのはもしかして、東京卍會が芭流覇羅に乗っ取られた事についてなのだろうか。
そう思いながら武道はドラケンを見た。
「それって…もかかして、東卍VS芭流覇羅の決戦の日…?」